風力発電 (Palm Springs C

 アメリカには風力発電の盛んな地域が西海岸を中心に何ヶ所かある。今回は、南のPalm Springsという町にある風力発電設備を訪れることができた。

灼熱のオアシス Palm Springs

 

 Palm Springsは周りを山で囲まれている。そして、東と西に山の切れた場所があり、風の通り道になっている。カリフォルニア沖は寒流が流れており冷たく、陸は砂漠たいへんな熱気である。温度の差が大きいため対流が起こり強い風となる。その風の通り道がPalm Springsなのである。その証拠に低木がすべて同じ方向になびいていた。(日本の高山で見られる木と同じ状況である。)

 ここの地域には、WindMIllが4000基ほどあったそうだか、現在は3200基になったとのこと。800基は壊れたとのことである。ここで採用されているメーカーは、ドイツ、デンマーク、オランダ等ヨーロッパから多くきている。特ドイツ製がはかなり多く採用されているとのことである。ガイドは説明の中で、グリーンエネルギーということをかなり強調しており,環境問題について触れることが多かった。最近、原子力発電所を全廃することにしたり,自然エネルギーの開発、ごみの完全分別回収、企業の回収等、環境問題には最先端を行っている国であるドイツをたいへん誉めていた。それに比べてアメリカはまだ意識が低いということを言っているようだった。

 この地区には、発電容量の小さい300KWクラスから500,750,1M以上と,いろいろなWindMilがある。最新のWindMilは、ドイツ製でコンピュータ制御されており、一つの翼が19mあるというとてつもなく大きなものであり、1つ20〜30MWの発電容量があるとのこと。しかも風が常に吹くところの強みなのか,1KWあたりのコストが4〜5セントと低コストであるということには驚かされた。

 もう一つ特筆すべきことは、なんと静かなのである。風車のイメージとして風きり音がすごいことを予想していたが、フリーウェイの自動車の騒音のほうが大きいのである。

ギヤを使い風車の速度を遅くし、発電機の回転数を上げているため、風きり音がしないのである。発電機の回転数は1230回転に設定しており、発電電圧は400ボルトであった。

 

Wind Mill

この地区全体の発電電力は900MkWであり、風力発電はアメリカ全体の1パーセントを担っているとのこと。全体の量から考えると、風力発電の発電量はかなりの大きさになると考える。

           ガイドのDirk氏と一緒にツアーに参加しWilliam