雑感

 アメリカの情報・通信産業についてであるが,ベンチャー企業は州等の公立機関がサポートしている。また,国全体がインターネットということを核にして、家庭やビジネス等を考えており,国民すべてがインターネットの恩恵を得られるように考えている。

 ニューヨークでは多くの無料コンサートが実施されている。コンサートの最初に必ず「このコンサートのスポンサーは○○です」というアナウンスがある。つまり無料コンサートができるのは、多くのスポンサーがいるということである。根底には日本人にはまだ少ない”奉仕する”という考え、つまりボランティア精神が旺盛であるということであろう。誰もが、高度な文化や技術に触れることができるのである。 

 日本人の教育に必要なものの一つに国際化と情報化が言われている。実際にアメリカで活躍している日本人に会うことができた。みんな話し方が丁寧で、生き生きとしている。普通に話をしているが、なんとなく楽しく感じるのである。

 ある方がこのような話をしていた。「この国は様々な人種がいるので,英語のほかにも他の言語を話すことができるようになる。」アメリカでは,街にでると様々な情報が歩いている。日本人が世界に出にくいのは,地理的条件もあろうが情報量の少なさも原因の一つではないかということを感じた。

 アメリカ・カナダを旅行し、実際に現地の人の話を聞くと、日本の技術は,アメリカ・カナダでの評価はかなり高く、日本製品に対する信頼は大きい。飛行機の中で使われていた日本製のノートパソコン。観光地で使われている日本企業製のビデオカメラ。アメリカで走っていた多くの日本車。そして,私と話した多くの人が,日本の製品はすばらしいと言っていた。この信頼を裏切らない努力が必要であると考える。そのためには,優秀な技術者を育てる必要があり,工業教育の担う役目も大きいと考える。